科学的側面から見る、SNSのいいねの影響

この数年でSNSというサービスが急激に増えてきました。
元々の目的は個人間のコミュニケーションツールでしたが、情報発信の場として幅広く利用できるという事から、各国の企業や政府機関さえも利用するようになり、現在において、SNSはなくてはならないサービスの一つとなりました。
その背景にはインターネット環境が整ったスマートフォンの普及があり、SNSは一切やっていないという人を探す方が難しくなりつつある世の中にあります。

このようなSNSにおいて特に支持を得ているのが「いいね」という機能です。
誰かが投稿した記事に対して「いいね」というボタンを押す、そしてそれが投稿者の「いいね」数の欄に反映される、というだけの単純な機能ですが、この機能こそがSNSの人気に火をつけ、世界的なSNSの普及に大きく貢献しているといっても過言ではないでしょう。

ではなぜこの単純な機能が人々に多く支持され広まったのか、科学的側面から考えてみます。
まず、多くの人には程度の大小はあれど、心理学的に誰かに認められたい、褒められたいという承認欲求や、共感してほしいといった願望があります。
SNSへの投稿というのは自分の意見です。
それに対して「いいね」というボタンを押してもらう事で自分の意見を認められた、共感された、と精神的に満たされる事に繋がります。

日頃、人から褒められたり認められたりというリアクションは仕事で成果を上げるなどそれなりの苦労をしなくては得られないものですが、それに比べて「いいね」といったリアクションは簡単に手に入るご褒美や報酬と言えます。
「いいね」を獲得した時と、お金やお菓子を手に入れた時の脳の反応が類似すると、研究において科学的な側面でも結果が出ています。
この事からも、「いいね」=「苦労しなくても手に入る報酬」と言えるでしょう。
この事からSNSにおける「いいね」が多くの人から支持を得ているのは、簡単に承認や共感といった報酬が手に入るからという事になります。

しかしながらここには大きな問題があります。
特に承認欲求や自己愛が強い人は「いいね」に依存しやすい傾向にあり、場合によってはこれまでの生活や人生を壊してしまう可能性が出てきます。
例えばたくさんの人から「いいね」という賞賛や羨望を欲しがるあまりに身の丈に合わない投稿を行う人がいます。
多くの人が「いいね」を押す事で群衆心理によりさらにその数は増えます。
それによって最初は認めてもらえて嬉しいという喜びだったものが段々と、認めてもらわなくてはならないという強迫観念に変わり、連日高級レストランへ通ったり、装飾品を購入して借金をしてしまう人もいるくらいです。
科学的側面から見て、SNSの「いいね」の影響は簡単に承認や共感という報酬がもらえるという便利な点がありますが、報酬を欲しがるあまり生活を一変させる事にもなり得るので、依存しすぎない程度に利用するのがいいでしょう。

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